新居浜
教育
2025.03.15
新居浜高専生 防音性高い耳あて製作
452号1ページ

高専防災減災コンテスト
国際科学振興財団賞を受賞
被災の実体験から発案
防災のアイデアなどを競う「第3回高専防災減災コンテスト」の最終審査会が東京都で開催され、新居浜工業高等専門学校(八雲町7)が製作した防音性の高い耳あて「防音イヤーマフ―おとな紙さん―」が国際科学振興財団賞を受賞しました。
同コンテストは全国の高等専門学校の学生たちが、防災・減災のアイデアや技術を発表し、専門家などが審査を行います。同校機械工学科4年生の4人、重見銀雅さん(19)、林悠星さん(19)、森松暖人さん(19)、森本陽向さん(19)は防音性の高い耳当て「防音イヤーマフ―おとな紙さん―」を製作し、その過程や苦労を発表しました。
発案のきっかけは2018年7月の西日本豪雨でした。メンバーの森本さんは広島県出身で、近所で冠水や土砂崩れが発生。その時、実際に聞いた音の恐怖感から、音を軽減することで不安も和らぐのではと考え、昨年9月からメンバーで製作。
素材はマスクなどに使われる不織布を使用し、今治タオルも取り入れました。形は2種類あり、頭からすっぽりかぶる頭巾タイプと、後頭部に厚みがあり避難所でも枕として使えるタイプ。普段は力学や電気などを学ぶ4人がミシンで素材を縫いながら、ベストな耳当ては何か熱い議論を重ねました。また専門家からの助言、数値としても緻密に分析し、さらには近隣の児童や園児にも被ってもらい試作を繰り返しました。
約3カ月で完成させた力作に「商品化してほしい」とすでに反響も。「頑張ってきたことが評価され、本当に嬉しい」と4人は話しています。