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松山

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2024.12.15

スポーツジム&フィットネスP・SPO24 飛躍的成長の秘訣は?

76号1ページ

会員数1万6千人突破

松山市を基盤に不動産事業などを展開する三福ホールディングスが、2016年にオープンした「スポーツジム&フィットネスP・SPO24」。多くの競合他社が会員継続率に頭を抱える中、ここ3年で会員数を2倍以上に伸ばしています。飛躍的成長の魅力に迫ります。


24時間使い放題で安価

ゴルフ・卓球なども提供

会員限定 カフェ・居酒屋も開設


 県内45店舗が24時間使い放題で、月会費はベーシックプランが税込み5478円。総合型ジムに比べてコンパクトな施設が中心ですが、イタリア製高級マシンをはじめとする充実した設備とリーズナブルな価格設定が魅力です。直営37店舗は松山市とその周辺エリアに集中しており、自宅や職場からの通いやすさも徹底的に追及しています。オープンから8年で会員数は1万6000人を突破。特にここ3年間の伸び幅が大きく、P・SPOカンパニーの村上晃平社長は「会員が無料で利用できるカフェを打ち出したことが転機になった」と語ります。

 もともと「フィットネス機能だけでは市場が広がらない」と考え、ゴルフや卓球、テニスの練習スペースを設けたり、会員限定のイベントを開催したりと、多彩なコンテンツを提供してきた同社。2022年にはセルフエステを手掛けていた店舗を改装し、P・SPOCAFE松山銀天街店をオープンさせました。村上社長は「セルフエステは先駆けすぎたがゆえになかなか利用が進みませんでした。実はカフェへの業態変更も大失敗からのスタートだったんです」と振り返ります。

 カフェ開業当初の狙いは、ジム会員同士のコミュニケーションの場を提供すること。多くの人が集えるよう4人掛けのグループ席を多数配置しました。しかし蓋を開けてみれば、利用者はおひとりさまばかり。再び店舗の改装に乗り出し、1人掛けの席を増設しました。「仕事や勉強に集中する場所として選ばれるとは想像もしませんでした」と語る村上社長。カフェ2号店はあえて自習室をイメージした内装に仕上げてみたところ、利用者が爆発的に増加。これに比例するように会員数も大幅に伸びたといいます。

 去年オープンした「P・SPO酒場」も好調の要因です。生ビールやハイボールが1杯200円で楽しめる会員限定のセルフ式居酒屋で、1日に平均50~60人が利用。村上社長は「会員同士の交流が生まれ、退会率の低下に繋がっている」と分析。今後は居酒屋単体での黒字化を進め「2号店出店も実現したい」と意気込みます。

 国内のジムの月間退会率は平均4~5%に

上り、年間で半数の会員が入れ替わるとも言われています。一方「P・SPO24」は20

21年末に約7000人だった会員数が、現在では1万6000人と右肩上がりで推移。会員のボリュームゾーンは20・30代ですが、今年4月に湯砥里館とべ温泉などの温浴施設やサウナが使い放題になる「スパピースポプラン(月会費税込み6578円)」が登場すると、これまで伸び悩んでいた50代以上の会員数が増加。今年夏には北条エリアにキッズパークを備えた巨大複合施設が開業したほか、来年には小学生向けのプログラミング教室の開校を控えるなど、サービスの幅がますます広がっています。村上社長は「当グループは松山の人口増加を目指して、2030年までに松山エリアで100店舗、会員数5万人という目標を掲げています。会員でなければ利用できないという希少性や特別感を追求し、幅広い世代が快適に過ごせる場を増やしていきたい」と話しています。

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