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松山

イベント

2024.07.15

とべ温泉“奇跡”のリニューアル 美人湯の良質泉に人気

72号1ページ

健康器具を数々設置

超音波ブルブルマシーン

骨盤低筋チェア

砥部町が運営していたとべ温泉湯砥里館が4月から「SPA P・SPO湯砥里館とべ温泉」としてリニューアルし、新たな魅力に多くの温泉ファンらが訪れています。

 とべ温泉は砥部町の直営事業として30年前から運営していましたが、8年前から赤字に転落。累積赤字が1億7千万円に達したことから町は昨年に閉館を決断していました。しかし、町民有志が存続を求めていました。このため町は委託する温浴事業者を公募。同町でホテルていれぎ館を運営する三福ホールディングス傘下のプログレッソだけが名乗りを挙げました。その理由をプログレッソの中矢孝則社長は「町民有志に招かれて、ぜひ、支援してくださいという地元の熱意に打たれました」と話します。

 まずプログレッソが取り組んだのが湯質の改善。ポンプの老朽化で源泉をくみ上げる湯量が減っていましたが、一千万円を投じて同ポンプの改修工事を実施して源泉100%の温泉に改善しました。小高い丘の同館からは四季折々の景色が広がり、超音波風呂や気泡風呂、水風呂、サウナが楽しめ、良質のナトリウム泉は「美人湯」として親しまれています。

 また利用者への健康増進向上として、新たに30分まで無料の全身マッサージ機をリラックスルームに13台設置したほか、超音波で筋肉を鍛えたりほぐしたりできる、無料のブルブルマシーンも設置。さらに大人気となっているのが座ったままで腰の筋肉を鍛えられる無料の骨盤低筋チェアを3台導入。同チェアは磁力で深層筋を鍛えて尿漏れなどを防ぐ効果があると言われ、湯砥里館の新たな目玉マシーンとして期待されています。

 入浴料は大人500円、小学生200円、高齢者(75歳以上)300円、6歳未満は無料。同グループが運営するフィットネス&ジムのSPA P・SPO24の会員に月額5980円で入会すれば「入り放題」となるほか、大きな特典は松山市を中心に39店舗あるP・SPO24の施設が無料(一部有料)で利用できます。

 砥部町の佐川秀紀町長は「30年余り前にオープンして半年後には10万人を突破する人気でしたが、赤字に転落後は費用対効果を見極めて閉館という苦渋の決断をしましたが、中矢社長の英断で手をあげていただき、大変ありがたく感謝しています」と話しています。

 また、とべ温泉を愛する会員からは「この温泉は砥部の宝であり、みなさんの情熱と努力が奇跡を起こしました。これからも多くの人に癒しと笑顔を届けることができます。ありがとうございました」など喜びのメッセージが上がっています。

 プログレッソでは硫黄の匂いがするナトリウムを湧出するていれぎの湯(松山市中野町)

や鉄分を多く含むナトリウムイオンを湧出するホテルていれぎ館を運営していて、とべ温泉も含めて湯質がそれぞれ違う温泉を楽しんでもらいたいと「湯めぐり手形」のサービスも6月1日からスタートしています。

 プログレッソの中矢社長は「我々がすでに運営してきた温浴事業のノウハウを生かして、とべ温泉が町内外の人々に愛される温泉として復活させていきたい」と話しています。

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